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2020.11.11

夢を持つ、ということ 〜「NPO法人しゃらく」小倉譲さん〜|介護の法人研究 vol.1

こんにちは。
介護の仕事研究室(FACE to FUKUSHI)でインターンをしている、じょーじこと法城寺です。
介護の法人研究という連載を始めていきます!
ここでは、私が介護の取り組みの中で”面白いな!”と思った法人さんのことをどんどん紹介していこうと思います。

記念すべき1回目は、11/15のオープニングセミナーにご登壇いただく、NPO法人しゃらくさんです。
ぜひ、最後まで読んでくださいませ。


夢、ありますか、ありましたか

長い長い、就職活動が終わった。

就職活動中、私の夢はコロコロと変わっていった。
新聞テレビ志望から広告代理店志望に変わり、受ける企業を一つ増やすごとに志望動機が変化していき、本当の自分が、だんだんとよくわからなくなっていった。

結局、記者にはならず、代理店にもいかず、この会社でこんな文章を書いている。
ここに至るまでに複雑で奇跡的な経緯があるのだが、それはさておき。

突然ですが、質問です。夢、ありますか、ありましたか。

就職活動を間近に控えている人の中には、「将来の話なんてもうコリゴリだ・・・(滝汗」なんて思う人もいるかもしれませんが(冒頭に就職活動のことを書いておいてこんなことを書くのも何ですが)、夢とは必ずしも職業やキャリアを差すものではないと、今の私は思う。

「明日は金曜だから、金麦を2本は開けたいな」とか、「今年こそは、あの子を横浜デートに誘うぞ」とか、そんなことも、立派な夢のひとつひとつだ。

この記事で取り上げる夢も、そんな感じの、ふわっとした夢を指す。
将来何になりたいとか、なってやる!とか、そういうガチッと肩に力の入った話ではない。
当たり前の日常の中に、ふわっとある、当たり前の夢。

そんな、誰もが抱く当たり前の夢を、すべての人にとっての “当たり前”にするために働いている人達がいる。
その一人が、「NPO法人しゃらく」の小倉譲さんだ。




小倉さんと、NPO法人しゃらくの仕事

小倉さんのブログ「旅こころ」を拝見した。

真っ先に目に飛び込んできたのは、青い海に浮かぶ桜島と、せごどんの隣で小さくピースをするおじいさんの写真だった。


大河ドラマ「せごどん」の舞台である鹿児島へ、2泊3日の旅行に行かれた内容が綴られている。

誰かにとっては、当たり前に叶えらえる夢でも、それを当たり前には叶えられない人達がいる。

小倉さんは、そんな人達に “介護付き旅行”を提供する事業を運営されている。
旅をあきらめていた人や、最期が間近に迫った人に、オーダーメイドの旅を提案し、共に実現する。介護が必要な人の、「旅がしたい」という夢を叶える。それが、NPO法人しゃらくの事業であり、小倉さんが長年続けてこられた仕事だ。

参照:http://tabikokoro.com

じょんならん夢への挑戦

ブログを読み進めると、「じょんならんことはない エーゲ海への挑戦」というタイトルの連載が目にとまった。

気になったのでさらに読み進めていくと、「寝たきりで、且つ言語障がいのある59歳の(しかも経管栄養の)男性が、ベネチアで13泊14日の旅をする」・・・という壮大な夢(健常者にとっては当たり前の夢かもしれない)の内容と、その一部始終が綴られていた。
参照:http://tabikokoro.com/?eid=769

移動中の排泄介助はどうするのか?、出発1ヶ月前に泰夫さん(今回のお客様)が入院・・・など、次から次に現れる課題を一つ一つ乗り越えていく様子は、まさにプロジェクトXや情熱大陸のような骨太ドキュメンタリーを彷彿とさせる高揚感がある。

本当に面白いし感動するので、是非URLを開いて、小倉さん自身の言葉で読んでいただきたい。


「エーゲ海の上で、還暦を迎えたい」という、じょんならん(どうにもならない)夢を叶えた泰夫さん。嬉しそうにクシャッと笑った満面の笑みを見ると、こちらまで嬉しいような、幸せな気持ちで満たされてくる。

夢を持つ、ということ

13泊14日の旅を終えて、小倉さんはこう綴っている。

 “ 「じょんならん」

それは香川ではどうにもならないという方言。

今回の旅、正直に多くの人は「じょんならん」というだろう。
私も、少し思っていた。

でも出来ない理由を取れば、出来る。
不可能の不の字を取れば、可能になる。
ただ、あきらめない。
ただ、希望を持ち、希望を現実にさえすれば、
「じょんならん」ことはないんだと、学んだ旅となった”。

夢を持つことは、希望を持つこと。
就職活動という、自分の意思だけでは “じょんならん”体験を経て、生き方そのものを考え直すことになった。そんな今の私にとって、泰夫さんの挑戦や小倉さんの言葉は、新しい生き方に対する希望であり、エールのように感じた。

新しい生き方にふさわしい、新しい夢を持ちたいと、泰夫さんの心から幸せそうな笑顔を見て思った。
でも次は、なりたい職業だとか、当たり前の日常からかけ離れた夢を追うのではなく、じぶんや周りの人が心から幸せな気持ちで満たされるような、そんなふわっとしていてあったかい夢を、明日を生きる希望として、大切にしていきたい。

これを書いている今日は金曜日。仕事が終わったら、あきらかけめていた卒業旅行の計画を立て直そうと思う。

小倉さんから、リアルタイムでお話を伺えます

「介護の仕事研究室」オープニングセミナーのゲストとして、小倉譲さんをお迎えします。
日時は、11月15日(日)の19時から21時です。
ZOOMを使用したオンラインでのセミナーです。全国どこからでも参加できます。

お申込や詳細はこちらから:https://kaigo.f2f.or.jp/seminar/94/

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