Report業界研究記事
2020.12.11
きっと未来は、超全速力でやってくる。 | 「介護の仕事研究室VOl.2」じぶんごとコラム
12月に入ってから、毎日「シワス!!!!」って感じ(伝われ)。@fukushigotoです。
さいきん、おじいちゃんと話せていません。げんきしてるかな、してるといいな。
おじいちゃんと話さなくなったのは、わたしが忙しくなったからとか、この状況下だからとか、そういう理由もありますが、一番の理由は、おじいちゃんの耳が遠くなったからです。「電話」というコミュニケーションツールを、使えなくなってしまったから。
おじいちゃんは、携帯も持たなければ、スマホも持ちません。メールの打ち方すら覚える気がないし、使えるものといえば、紙と、ペンと、絵の具(おじいちゃんは美術の先生でした)ぐらい。令和を生きる現代の人とはとても思えないような、昭和初期レベルの生活水準で生きています。
なので、「電話」が唯一のおじいちゃんとの「繋がり」のツールだったんですよね。
2020年12月現在、電波にのせてリアルタイムで転送できる情報は「音」と「映像」に限られています。だから、耳が聞こえなくなって、メールはおろかSNSも使えないとなると、だれかと「繋がり」を持つことのハードルが一気に高くなってしまう。
◯LINEが繋いだもの
2年ぐらい前に、1年強ほど海外にいたことがあります。
留学やその類の長期渡航だったので、周りに友達はいたし、現地の友達もいたけれど、なんだかずっと寂しかったし、しんどかった。
そんな時に頼っていたのは、スマホの画面の中で緑色に光るアイツ。そう、LINEです。水色のアイツとかビビッドピンクのグラデーションのアイツとか、「繋がる」ツールは他にもいろいろありますが、げんきがない時にそれらを開くのって、結構リスキーじゃありません?(わかる人はわかるはず)
緑色のアイツも、しんどい時は本当に、片目で見るのもしんどいんですけど(笑)、昔から気の知れた友達や家族と繋がることは、不思議と抵抗感を感じませんでした。
受話器の形をしたマークを右手の親指で押すと、「たたた、たたた〜ん」と馴染みの音の後に、「うぃ〜っす笑」と呑気な声が聞こえてくる。胸を締め付けられる、東京の騒音。鼓膜の奥で響くそれらの音を聞いていると、太平洋だって時差だって、なんだって飛び越えていける。
どんなに離れていても、ボタンひとつで繋がれる。それも、無料で。
20年前の人達は、そんなこと、想像すらしていなかったんじゃないか。
◯きっと未来は
わたし達が住むこの世界は、急速に変化を遂げていきます。
永遠に続くような気がしていた留学も、気がついた時には泣きながら別れを惜しんでいたし、あんなにしんどかった就活も、気がついた時には終活して、今となっては内定先でこんな文章を書いています。そしてそれは、人の命も例外じゃない。
だれかが産まれて、だれかとは会えなくなって、、そんな自然の摂理は変わらない。一方で、テクノロジーは進化し続け、わたし達の生活も変わり続けていく。
20年後。20年前のわたし達が(わたしは3歳だった)LINEの誕生なんて想像もしなかったように、想像もできないような未来が、超全速力でやってくる。
わたしは何度か、未来に追い抜かされたことがあります。会いたくてももう会えない人達の存在と、彼らに伝えたかったけど伝えられなかった想いは、今もまだ、心の中のしこりとして残っている。
20年後は、もう会えなくなるかもしれない大切な人。繋がれるのは、今のうちかも。そんなことを書きながら、耳が遠くなったおじいちゃんのことを、ずっと考えています。たまには手紙でも、書いてみようかな。
13日の「介護の仕事研究室」にご登壇いただく川北秀人さんが、超マクロな視点で20年後の社会のお話をしてくださるそうなので、じゃあわたしは、、と、超ミクロな視点で、未来を考えてみました。
ここまでお付き合いいただき、本当にありがとうございます。
20年後の未来は、きっともっと自由に、つながりあえるかも。
◯きっと超全速力でやってくる、20年後の未来と介護を考えます。
「介護の仕事研究室 Vol.2」のゲストとして、IIHOE代表の川北秀人さんをお迎えします。
日時は、12月13日(日)の19時から21時です。
ZOOMを使用したオンラインでのセミナーです。全国のどこからでも参加できます。
お申し込みや詳細はこちら:https://kaigo.f2f.or.jp/seminar/50/